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2009年4月28日 (火)

インフルエンザワクチン 苦渋の決断

インフルエンザワクチン

 保健医療経営大学学長  橋爪 章

昨日朝、舛添厚生労働相は「季節性の製造を一時停止してでも、豚インフルエンザのワクチンを早急に作る態勢を組みたい」と、豚インフルエンザのワクチンを季節性インフルエンザに優先して製造する方針を示しました。

これに対し、厚労省の新村血液対策課長は、「今冬向けの季節性ワクチンも製造する」と説明しました。

ワクチン製造の意思決定の責任課は血液対策課です。

私も、かつて血液対策課長を務めたことがあり、しばしば苦渋の決断を迫られました。

断片的な情報によれば、豚インフルエンザは脅威です。

免疫がない集団内で流行すれば死亡する人が出てくると予想されます。

メキシコは、世界各国へ飛び火している状況から、目下、その流行状態である可能性があります。

流行状態下において百数十人の死亡者というリスクを、季節性インフルエンザのリスクと慎重に比較して、責任者は決断を下さなければなりません。

時間をかければ、製造プラントを増設して、両ワクチンとも製造することは可能ですが、今年中に、となると選択を迫られることになります。

免疫がない集団内で流行すれば死亡する人が出てくる、というのは季節性インフルエンザでも同じです。

我が国の死因統計上はこうなっています。

インフルエンザを死因とする死亡数

2002年   358人

2003年  1171人

2004年   694人

2005年  1818人

2006年   865人

季節性ワクチンの製造を中止すれば、これらの死亡者数が増加します。

 学長ブログより:http://www.healthcare-m.ac.jp/app/gm/?p=257

時々刻々、危機は変化している。
今朝の新聞報道によれば、あちらでは医師やスタッフも死亡し緘口令が敷かれる事態になっているらしい。一方アメリカのオバマ大統領は危機ではあるが、パニックになるほどの脅威ではない。と世論を牽制。
が、ヨーロッパでは、アメリカや南米への渡航を禁じる方向へ向かっている。
こんな中、連休を迎えるわが国民をどうやって守るのか。
大量のワクチン製造には五ヶ月近い時間がかかる。
もう既に今年のシーズン用の既成製造体制が始動してる中、割り込み指示であらたなワクチンを、それもまだ株さえないものを、魔法のように作ることができるものだろうか。
インスタントにできるものとは思えぬ。
しかしそうやってポーズだけでも作っておかねば、いやちがう、やるべきことはすべてやっておかねば、万一のときいろんな意味で危ぶまれる・・・ヒューマニズムの名のもとに。

決断するのは政治家。
指示するのも政治家。
政治家は「なんのために」うごく。



竹橋乙四郎と出会っていなければ、対岸の火事で看過していた。
解説文のいちばん最後に付された死亡数のきちんとした交互の倍倍ゲームみたいな増加数をみて、「なにか意思あるものの惹起したこと
」のように、あるいは「インフルエンザ数学の定理」みたいに、ものすごく感じるものがあるのはなぜなんだろうか。

     かささぎの旗 姫野恭子

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コメント

仕事から帰って 学長blogを読んで これを書きました
晩ご飯食べながらニュースみてたら メキシコは南米じゃないとやね
ははは
ぼんの福井にしてもずっと広島の近くと思ってた
福山と福井
メキシコとブラジル
同じとおもいよった

厚生労働大臣が昨日の発言を修正しました。
季節性ワクチンの製造継続の重要性を認識されたようです。
裏では、役人たちの必死の説得作業が行われたのでしょう。
まずは、当面の数千人の死を免れることができ、めでたし、めでたし。

ああそうなんですか。

おもてに出ないことがたくさんあるんですね。
昨日上の文章をかきながら思ったのは、よく政治家は重大な局面で責任をとるっていうけど、こういうときはそんなもんはへのツッパリにもならない、無意味な次元の話になるんだね。ギャンブルに似てるね。

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