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2009年3月26日 (木)

片桐ユズルの詩「幼年時代」  やなせたかしの本から

やなせたかし著『だれでも詩人になれる本』

     かまくら春秋社・刊

帯のことば  (本文より)

なぜ、東京は乱雑で、街はメチャメチャなのか。
なぜ、ほとんどの印刷物は奇妙なのか。
なぜ、文学も、漫画もポルノ化するのか。
なぜ、幼児の本が、あんなにけたたましいのか。
もちろん、ぼくらは天使じゃない。
ぼくらは聖人じゃない。
しかし、これらの現象に対して精神は加速せずにはいられない。
君はどうなのだ。

  幼年時代

     片桐ユズル

ぼくの絵を ふつうの大人はほめたが
図画の先生は よろこばなかった
枝をそんなに一本一本かいてはいけません
全体の感じをつかんで かくのです
つめたい色彩です
と 絵の先生は話した
のを 母親は見て
それはお前の心がつめたいからだ
不親切で 思いやりがない
もっと暖かくなれそうなもんだのにねえ
夕食のとき たとえば今日ちゃんばらして
遊んだらとても面白かったよと話すと
そんなことして目でもつっついたら
たいへんだ おまけにあんな塀の上に乗っかったりして
塀がこわれたりしたらどうします
それにあの子と遊ぶのは感心しません
などと言われるにきまっていた
それから
今度放課後に 図画の先生が特別に教えてくれるんだって
などと言えばかならずそれじゃ教えてもらいなさい
なんてことになると遊べなくなるから
昼間あったことは言わないことにした

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コメント

今この時期に片桐ユズルに出会ってよかった。
ネットで拾った、バートランドラッセルの幸福論を紹介したこのくだり。

意識が無意識をどのように変えていくかは、無視されていたのに反し、ラッセルは、訓練によって、無意識を変えていこうとする--無意識とて一種の習慣なんだから、合理的な信念をくりかえしたたきこめば、合理的な無意識をもちうる。

これは、心療内科の治療法の一つ、自律訓練法に似ているとおもった。足先がだんだん暖かくなってくる。と自己暗示をかける訓練をくりかえすことで、からだが反応する。それと似ている。

ん。なぜ。

あ。やなせたかしはしんだのですね。

アンパンマン、なみだなしではうたえないよ。
この詩の前書と同じ味がする。

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