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2008年12月 7日 (日)

春を摘む侍  乙四郎語録10     

八女戦国百首『夏日侍』をよむ

         竹橋乙四郎

 四    鶯
春立は谷のつらゝもうぐひすの
こゑうちとけて軒ぞながるゝ

百首歌たてまつりし時(惟明親王:高倉天皇の皇子)
「うぐひすの涙のつららうちとけてふるすながらや春を知るらむ」(新古今)
(暖かくなって鶯の涙の氷柱が融けているはずだが、古巣にいながら春を感じているのだろうか)
「うちとけて」が解読の鍵で、春になったのに鶯は古巣に打ち解けてばかりで(世の中には打ち解けず、)谷から出て来て鳴かないことを嘆いたものだそうです。

とんでも超訳
(1番歌のように)春が立ち、谷の氷柱は融けていなくても、君の名声は世の中に打ち解けて家々に流れています。

五    若菜
わかなゆへとしとし分てくるす野に
おほくのはるを我もつミけり

大友氏の重臣、富来(とみき)鑑秀の歌。ただ、大友宗麟(義鎮)がザビエルと出会ったのは天文20年(1551年)、キリスト教の洗礼を受けたのは天正6年(1578年)なので、鑑秀はキリシタンではない。そもそもザビエルが日本に初めてキリスト教を伝えたのは1549年。八女天文百首は1555年までの作なので、「くるす野」とキリスト教とは関係なさそう。
若菜
「君がため春の野に出でて若菜摘むわが衣手に雪は降りつつ」(紀貫之:古今)
くるす野
「見渡せば若菜摘むべくなりにけり栗栖の小野の萩の焼原」(権中納言長方:続古今)

訳:なぜ若菜「ゆえ」なのか、「としとし分て」がどういう意味なのか見当つかず。「くるす野」も、どういう寓意があるのかわからず。降参、降参。

かささぎの旗管理人言:
くるす野はクルス(十字架)の立つ野ではない。
そげんこつわかっとる。笑


若菜を摘もうとして、というのが「ゆえ」なんだろう。としとしわけて。は山深いさま。「来るす野」にかかる。年々。どしどしってこともありか。
この歌がすきだ。印象に残る。
上句の俗っぽいひらべったい表現をうけた下句「多くの春をわれもつみけり」が非常に出色で、余情があるからだ。春をつむとは春の若草を摘むという意味のほかに、春を年々積み重ねるという時間性もかけている。かささぎが九州俳句の「暦論」でも書いたように、戦国時代特有のエロスを感受する歌でもある。はるを罪けり。この歌は万葉の雄略天皇の堂々たるナンパ歌の底を流れるものと一脈通うものを秘めている気がするかささぎであった。

籠(こ)もよ み籠(こ)持ち 
ふくしもよ みふくし持ち 
この丘に 菜摘ます児 
家聞かな 名告(の)らさね 
そらみつ やまとの国は 
おしなべて 吾こそをれ 
しきなべて 吾こそませ 
我こそは告(の)らめ 家をも名をも
                    雄略天皇御製

http://www.urban.ne.jp/home/safuro/bungaku4.htm

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コメント

とんでもとんでも解釈

五 若菜
わかなゆへとしとし*分てくるす野に
おほくのはるを我もつミけり

この歌が不思議なのは、表題は「若菜」と漢字なのに歌では「わかな」。春も「はる」。
「としとし」「おほくの」「つミ」も漢字で書いてくれればいいのに。なのに、ひらがなで書かれることも多い「われ」は「我」。
こんなのを見ると、何か言葉遊び暗号が仕組んであるな、と考えてしまう。
たとえば上の句を

わかなゆへ
とし~とし
~分けて~
~~くるす野に

と並べて見ると、

*かな**
と***し
***て
**く*す**

「とかなくてしす」(咎なくて死す)が見えてくる。
仮名手本忠臣蔵の「仮名手本」と同じ暗号。
いろはにほへ~と
ちりぬるをわ~か
よたれそつね~な
らむうゐのお~く
やまけふこえ~て
あさきゆめみ~し
~~ゑひもせ~す

失敗してしまいました。日付、手順を間違え月曜になった。
今日は寒かった。
かささぎは昼から柳川のはざまというところへ行っていた。とてもお世話になった先生のおくやみに行ったのだけど、お留守でした。六年ぶりだったので場所を忘れ、ぐるぐるまわった。柳川とみやまは地続き、時間があればせっかくだし七支刀人形を探そうとおもったが時間切れでした。
さて、上記は考えすぎです。歌ほとんどひらかな。
いきがけに乙とこへ寄って歌の原本をあげようとおもったが、かささぎのいつもの性質、どこに保管したかわからん。そのうち出ます、そしたらコピーを一部送る。それを手にとることこそリアリティ。また違うものがみえるとおもう。

原本のコピーなんぞもらった日にゃぁ、のめり込んでしまって仕事にならない。くわばらくわばら、ごめんこうむる。(もう、ほとんど力尽きた)

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