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2008年10月 5日 (日)

雨のコスモス

雨のコスモス

秋霖の日々というより、まるで梅雨です。

けさの訃報欄にて映像作家・吉田直哉さんの死を知りました。
享年77歳。

「脳内イメ-ジと映像」文春新書 1998年10月

かささぎとは、この本一冊を買って読んだだけの接点でありますが、その文章が内包するものは連句と深く関連していて、教えらることがたくさんありました。れぎおんの「俗の細道」でだったか「連句的」にだったか取り上げて文章を書いた記憶があります。

あざやかな印象、それはとてもデリケートな話題、それも映像にのっける音楽と思想について書かれたものでありましたが、音楽批評の第一人者・吉田秀和と作曲家・武満徹との論争を興味深く紹介して余韻を残すものでした。どちらも自らの主張を掲げて、一歩も譲らなかったのです。そこがそれぞれ、芸術家のたましいの証明のように思えました。深い感銘をうけて、文章に記録した吉田直哉氏もまた。

ご冥福をお祈り申し上げます。合掌

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コメント

oh!

書いていた、書いていた。
朝刊を片付けるとき、吉田秀和死去を第一面で報じていたのをみて、なにか書きたいなあと思いました。
かささぎはクラッシックファンではありませんが、それでも吉田秀和の名声は存じ上げている。
かつて子育て時代、博多の那珂で2dkのおうちにこもっていたころ、新聞だけが社会との接点でした。隅から隅まで読んでいた。朝日の夕刊で木曜だったか、吉田さんは連載をもっておられて、その硬質で格調高い、教養あふれ、感覚鋭い、舌鋒も鋭い文章に、へえ~~と毎回うならされたものだ。
わからないながらも、よんでいたのだ。
だからグレン・グールドのピアノ演奏のテープとかを持っているのはその影響なんだろう。
吉田秀和が批判したほう、なぜそんなきれいな音楽をこの残酷なテロと飢えの映像にのせるのか。と。だからこそ、きれいな音を。と言い張ったのが武満徹。それを記録にのこしたのが、映像ディレクターの吉田直哉、ということになります。
それを読んで、記憶のなかから出したのがかささぎです。よかった。間に合った。
今、読み返せば、二人ともおなじことを、逆の言葉で表現していたんだ。ということがよくわかります。それが吉田直哉には見えていたんですね。

慎んで、お悔やみもうしあげます。
音楽も文章も、たたかうものではありません。
より深く真実へ掘り下げる手段としてあるものですよね。

前回の連句で出した

花いかだ朽ちて淀んで路地の溝

を良いと言っていただけたのはこのことだったんですね。

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