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2008年7月31日 (木)

良宵の月

お昼休みがおわるころ、沢都へおもて五句目の月をと携帯メール送信したら、二時過ぎに三句届きました。さすが早い!!

ちょっとみておくんなさい。
秋の月

1波際に何やら浮いて望の月

2潮騒の結び目ごとに望の夜

3良宵の雲流れつき山の里

どれも「場」の、「景」の句です。(人情なしの句ともいう。)

  歌仙 『コンビニで』

コンビニで本買はさるる梅雨の底(自)    恭子
  賞味期限の長き紫陽花 (場)       兼坊
レンズ越しリボンとりどり巻かれゐて(場)   さくら
  明治生まれの祖母を寿ぐ (自他半)    千晴

さて選句。

1は、何か浮いてるが意味深で、パス。ここは俳諧臭より、うつくしい月であってほしい。

2をおいてみます。

コンビニで本買はさるる梅雨の底    恭子
  賞味期限の長き紫陽花     兼坊
レンズ越しリボンとりどり巻かれゐて   さくら
  明治生まれの祖母を寿ぐ     千晴
潮騒の結び目ごとに望の夜    都

これは前句のどこにどう付いているかというと、「潮騒の結び目」という抽象的な表現が、あたかも女性の年輪を象徴しているかのようで、節目節目で祝われるめでたさを満月とともに配したところに手柄があります。ということは、前句を景色でいいかえたら、こうなるのやでという見本みたいな句です。ひとつ気になることは、打越にリボンがある。それと結び目が微妙に響くかな・・。

で、「良宵りょうしょう」という耳慣れない季語の3をおく。
パソコン検索では天気のいい夜としか載っていないが、歳時記的な意味を加味すれば良夜とおなじく良宵は月の美しい宵と思われる。沢都は、いまから十二年前私が俳句と連句に誘ったとき、まず何をしたかというと、最高の歳時記を求めたんです。詳しくて、大きくて、例句も写真もたくさん載っているやつ。これが意外と大事なのかもしれない。歳時記は季語を調べるたび繰るんですが、なるべく上等のもの、それも新しいものだけに限らずうんと古いものも入った偏りのない歳時記が手元にあってほしいと思います。(似てるのが東妙寺らん。彼女もまず、歳時記のとってもいいものを求めた。)わたしですか。私はいちばん安い歳時記でした。笑

コンビニで本買はさるる梅雨の底    恭子
  賞味期限の長き紫陽花     兼坊
レンズ越しリボンとりどり巻かれゐて   さくら
  明治生まれの祖母を寿ぐ     千晴
良宵の雲流れつき山の里       都  

月の雲が掃き寄せられていく。風があるから。
風は祖母がうまれた山の里へ吹いているらしい。

これ、いいですね。なんのアクもなく、ただ景だけ。

ああ。こんな景の句がときどき無性に恋しい。
連句だけにしかでてこないなあ。
現代俳句では絶対出会えない。
自分の句もふくめ、人情自の句ばかりだから。
時にはくちをあんぐりあけて、雲や月や風をみていようよ。
そしてそれらと一体化しようよ。こどものころみたいに。

なぜか、中山そらんを思い出した。
次も秋、77です。

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コメント

知ってた?今年から、気象用語から(宵の口)がなくなったこと。今は、(夜のはじめごろ)といういいまわしがされています。nhkでのはなしです。さて、
1  かすかに揺るる米の花あり
2  気負い水うけ走りゆく山車

どうでしょうか。

循環バスを降りるこおろぎ


え?みんな、えらいなあ。
律儀に付け句がとどきよる。

しかたないから、即興でつけた。


 変哲もない秋どこまでも秋

うわっ豪華。
みんなかたじけねえ・・なみだがでら。

では選句。
それぞれの個性がでてますねえ。
稲の花かこおろぎか。
だしの句は夏の季感がある。せいこのはよみかたがメタボ。
稲の花は陽がのぼっているときだけひらくらしいよ。
こおろぎ。確かに循環バスがいなかでは赤字補填を市がやりつつ通っている。やめでも通ってますが、あの大きなバスにだーれも乗ってないのを見るたび、ちいさな車でいいのにとおもう。くるめはシルバー人材雇用対策一環事業のなかに組み込まれているみたい。無料循環のバンが走ってるのをみたことがある。(でも仕組みはようしらん。)
ということで、そらん句にいたします。社会性と観察が行き届いてるとおもった。ゆとしても具象としてもありうる。

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