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2008年5月 6日 (火)

歌仙『筍の』、恋の座

チヌ釣りが中止になったと留守電に  チヌ:晩春句
    
喫茶店名繰り返し聴き      恋前句、雑
一眸(いちぼう)の荒野を隠す君の肩   恋句
  優しくもあり激しくもあり      〃
ゆらゆらと音なく影なくカンナ燃ゆ    〃、カンナ晩夏

  (ここに七七の晩夏の句で恋離れ句を付ける。)

留守電句と、喫茶店名を何度もきいてる句。

それから連想したのは男とむきあっている女。

彼女は、男が来るまで窓のむこうに見えてた一面の荒野が、

男が来てその肩で隠れてしまったことにきづく。

という読みと、

男は肩のあたりに荒野を隠しもっている。孤独な不幸な匂いがする。

あるいは荒野を抱くのは女で、それをほぐしてくれる男なのかもしれない。

と多層的なよみができる。

つぎの、優しくもあり激しくもありはそのまま。

で、~あり~あり、につけて

~なく~なくというかたちのカンナの句がついて。

こうして、前句がただの男あるいは女の性格描写から、

べつのいみをもつ句に表情をかえます。

というふうに、連句は常に句をつけ進むことで、いま、いま、いまと

前にすすんでいき、付句がついたとたん、前句はたしかな位置を獲得する。

前句をうけて、転じる。トスをあげては打つ。受ける。上げる。打つ。受ける。

その繰り返し。

連衆(れんじゅう、参加者)は、前句に答えているのですが、

そうみえて、じつは、じぶんのなかの位置、現在のあどれすを確認している。

そして、それをことごとく

宙に手放しているのだとおもいます。

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