無料ブログはココログ

« ちびすけ | トップページ | 『悲母なりし』 高木一惠第三句集 »

2008年3月 1日 (土)

大石政則日記 その10

昭和二十年三月一日

 朝より東の風強し、この分ならば天候必ず悪化すべしと予想さる、空を仰げば雨を知らすあり、間違いなし。
 偵察学生一二一五退隊、予はその前に北見中尉を訪ね、別れの言葉を言う。任地先は明治空艦爆なり。当隊に残るは五名。午後、飛行作業の予定にて指揮所前に行きたるに、今日も取り止めを言い渡され、がっかりする。今日にて五日間作業なし。明日ともなれば雨降らんに甚だ心許なし。
 一六○○頃飛行機分散の命あり。続いて第三配備となる。飛行機分散のまま、山下大尉の兵術講義に曰く。

 
「戦は頑張って頑張り抜いた方が勝ちである」「戦は負けたと思った方が負けである」「我々は死すとき恐ろしくても差支えない。死に方を誤らなければよい」。「楠公(なんこう。註・楠木正成の敬称)の言葉に上勇と血気の勇というのがある。上勇の士というのは楠公みたいな人である。血気の勇というのは血の気の多い、戦いの調子のよいときはどんなことでもやるような者をいう。上勇は司令、隊長級の人に大切である。我々若い士官は、血気の勇でよろしいから元気でも何でもよい、がしやがしややる元気がなければならぬ。」「目下の国賊は、海軍の施設部と、空廠(くうしょう)の技術士官である、戦の障害になるような奴等は叩き切ってやる」「お前たちは、今すぐ特攻隊に行けと言われたら心に動揺なく行けるか。それなら攻撃に連れて行ってやる」。

『ペンを剣に代えて』 (西日本新聞社刊)
特攻学徒兵海軍少尉 大石政則日記
          大石政隆編より
表紙写真のある紹介記事:

http://www.geocities.jp/masa030308jp/penoturuginikaete.htm

参照) 

山下大尉:http://www.nishinippon.co.jp/news/2005/sengo60/sengo5/04.html

楠公精神:
http://www.asahi-net.or.jp/~un3k-mn/tokko-sisou.htm
「神風思想」に紹介されている御製歌が少し違います。正しくは

「四方の海 みなはらからと思ふ世に
なと波風の たちさわぐらむ   昭和天皇」

空廠:
http://www003.upp.so-net.ne.jp/kataritsugu/memoir/004aeronautic.htm

« ちびすけ | トップページ | 『悲母なりし』 高木一惠第三句集 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/6513/10862900

この記事へのトラックバック一覧です: 大石政則日記 その10:

« ちびすけ | トップページ | 『悲母なりし』 高木一惠第三句集 »

最近のトラックバック

2017年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31