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2008年2月 6日 (水)

連句的10  

  連句的 10    

            姫野  恭子

れ程の痛みならばもういちど君に会える
            山崎将義

まだ来ない痛みを待っているような
            佐藤みさ子

陣痛に霜の閂真一文字
            横山房子

    死幻想

そこは深い 仄暗い海底のようである
わたしの体は どこへとも知れず
流され 漂っていた ゆらゆらと

ふと見ると
体は青白くふやけて
あちこちを たくさんのさかなたちが
喰らっているのだった

流され ふやけ 噛みつかれてはいるが
わたしは 独り 記憶の断片を繋げた大海を
じゆうにおよぎまわっていた

目をとじれば こどもらの顔が
見知らぬ顔ながら わたしの子孫だと
たちまち分かる子どもらの顔が
何千何万と果て知れず連なっているのがみえる
さらに目を凝らせば
子どもらは消えて
やはり何千何万のさかながわたしの
ふやけた体をたべているのである

人が魚を喰らうように
さかながわたしをくらう

骨のわたしが残り
想念は漂流しつづける
わたしは 死を 理解しえたろうか と

                        
海底に眼のなき魚の棲むといふ
   眼のなき魚の恋しかりけり
                 若山牧水

  『連句誌れぎおん』2008冬号 

 マンデルブロ集合的詩作,試作,思索

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