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2007年11月19日 (月)

解纜 第二十号

  句詩付合

           別所真紀子

 先問はむ故郷の人に秋の水  古友尼

   記憶の川には いつも
   みるくいろの霧がかかっていて
   たまさか霽れると 向う岸に
   小さな女の子が立っていたりする

   (赤いべべきて
    ぽっくり穿いて)*  

 茫漠と霧は濃く流れてきて
 かすかに  祭り囃子

        *石見地方の童謡

    俳諧研究誌かいらん20号、
    平成19年11月1日発行より

 さらにつけて、

 
石見市山村 七句

 老鶯や峠といふも淵のうへ  石橋秀野

 鮎打つや石見も果ての山幾つ  

 鮎のぼる川音しぐれと暮れにけり  


  種鮎とはおとり鮎のこと
 種鮎に水打ち終へし夕心
 
 鮎稚し空より淵の澄めるかな

  
牛尾邸二泊
 短夜の襖に影もなかりけり

  牛尾夫人へ
 鮎鮨やふるき厨にみやこぶり

七月十四日、玉造温泉なる木村庄三郎氏夫妻の仮寓に至り別れを惜しむ
 髪洗うて温泉(ゆ)にもうたるるいとま乞ひ


   

         昭和21年夏
         石橋秀野 句文集『櫻濃く』より

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コメント

「古友尼」で検索しても、ほんの少ししか出ません。かささぎのこの頁が二番目に出るくらいのもんです。なんか不満。
江戸時代は和歌にかわって俳諧がさかんになりますが、おかげで気張らぬ「庶民の暮らしぶり」が手に取るように見えます。
別所真紀子著「言葉を手にした市井の女たちー俳諧にみる女性史」は、とても勉強になる研究書です。

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