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2007年8月22日 (水)

水前寺のり

盆休み、長かった。今週からまた暑い事務所で事務を執っている。扇風機もないクーラーもないという最新式のロハスな(笑)生活様式を堅持している殊勝な会社だ。玄関の戸を開け放ち、ベランダの戸を開け放つと、風がよたよたと吹き抜けていく。うう。うれしい。すずしい。ちょっとの風でもありがたい。

吸物はまづ出来されし水前寺  

これ、誰の句だったっけ。
覚えてる人いませんか。芭蕉、それとも去来。
何のまきだったかも忘れたけど、でかされし、という妙な言い方とともに、食べたこともない水前寺海苔の味がもわもわと広がるような気がする句です。

高良山にもこの海苔が採れていた川があったそうです。その海苔は今はもう絶滅してしまいましたが、ふもとの御井(みい)に住んでいる叔父が5時起きして汲みにゆくきれいな水の井戸はまだあり、先日、ペットボトルに6本もその水をもらい、あまりにもおいしかったので、急に思い出してしまった次第。安東次男の『連句の読み方』 という本を買って読んだのにも、この句のでてくるくだりがあります。(も一度読もうと探したけど、日曜、夫が私のぐちゃぐちゃに積み上げ保存している本の山を切り崩し、きれいにさっぱりと片付けるという暴挙に出たため、どこへ行ったか不明になった。)

今日、会社で72歳で人生体験が豊富な、そして知識も豊富なえぬさんにこの海苔について聞いたところ、ご存じだった。甘木の上の小石原を流れる川にも採れる所があったって。えぬさんは芭蕉庵のある伊賀上野にも行ったことがあるとおっしゃった。

高良山には三合目あたりに小さな松尾桃青霊神社があり、芭蕉の霊を祀ってある。数年前に一人で探しにいき、やっと見つけたことがあった。水前寺海苔のこと、芭蕉は向井去来から話を聞いて知ってたのか、それとも実物をみやげに貰ったのか、わからないが、江戸時代、遠く江戸の文化人にまで評判を取っていた海苔。吸物にいれて食べたらしいが、どんな味がするんだろう。一度、食べてみたい。

いま、調べてみると、水前寺海苔の生育条件として上流に火山灰が必要らしい。昨日読んだ、タイかヴェトナムの料理法に石を焼いて味付けとして煮込みのなかに入れる、というのが紹介されていた。その石は一回しか使わないって。一度つかった石は「死ぬ」から、土に埋めるのだという。とてもデリケートな川海苔の生育条件も、これとどこか連句的につながっている気がした。

わたしは、ほんとは、連句的に、沖縄の岸本マチ子先生の詩「祈り」 について、なにか書きたいのだ。でも、まだ、書けない。書けそうもない。こないだ、女流俳句全集に黛まどかがないといって憤慨したけど、ほんとはそれより、岸本マチ子先生が載っていなかったことを憤慨すべきだったのだ。

わたしは、岸本先生が声をかけてくださらなければ、俳句をやってはいなかったから。

水前寺海苔:http://www.kisendou.com/?OVRAW=%E6%B0%B4%E5%89%8D%E5%AF%BA%E6%B5%B7%E8%8B%94&OVKEY=%E6%B0%B4%E5%89%8D%E5%AF%BA%20%E6%B5%B7%E8%8B%94&OVMTC=standard&OVADID=1427825541&OVKWID=19687139041

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コメント

水前寺のり、熊本での現在はこんな状況。http://ku.kyuden.co.jp/ezu_index
ちょっと大変みたい。

そらんさん。調べてくれて、ありがとう。絶滅はしていないんだ。ちょっと安心した。それと、水前寺公園のは絶えても、江津湖にあるってのを見て、最近調べた中村汀女の故郷だって嬉しくなった。今日昼ごはんたべながら、芭蕉七部集を探した。あった。あとでちゃんと引用します。

お盆休みがあるなんて、世間並みでいいね。私は先週も今週も、日曜以外休みなしの6連勤続きです。やっと来週は、平日休が一日取れます。仕事のせいか暑さのせいか、体中に発疹ができて痒みとも戦っています…。

大変な仕事ですね 私は楽してお給料もらってる気がする 娘が病院給食作ってるけど お盆がすんで日帰りで帰郷しただけ でも責任感がある仕事だし やりがいは確かなんじやない 汗はアトピーの敵 天花粉がいいかもよ 古いか あのね プロバイダ接続不能 おととひの夜から これ携帯から

吸物は先出来されしすいぜんじ  芭蕉

この表記でしたね。
鳶の羽も刷ぬ初時雨  去来
たしかこれが発句の巻き。
安東次男の解説を読むまで、水前寺のりを詠んでいるとは知らなかった。
まづでかされしって、現代語訳するとなんだろう。でかした・・は今もいいますが。でかされし。ねえ。
  
 

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