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2007年6月26日 (火)

虹の足  2

  虹の足

           吉野 弘

雨があがって
雲間から
乾麺みたいに真直な
陽射しがたくさん地上に刺さり
行手に榛名山が見えたころ
山路を登るバスの中で見たのだ、虹の足を。
眼下にひろがる田圃の上に
虹がそっと足をおろしたのを!
野面にすらりと足を置いて
虹のアーチが軽やかに
すっくと空に立ったのを!
その虹の足の底に
小さな村といくつかの家が
すっぽり抱かれて染められていたのだ。
それなのに
家から飛び出して虹の足にさわろうとする人影は見えない。
ー おーい、君の家が虹の中にあるぞォ
乗客たちは頬を火照らせ
野面に立った虹の足に見とれた。
多分、あれはバスの中の僕らには見えて
村の人々には見えないのだ。
そんなこともあるのだろう
他人には見えて
自分には見えない幸福の中で
格別驚きもせず
幸福に生きていることがー。

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コメント

塾で教えているとき、この詩に出会いました。
小学6年生のにも出ていたような気がします。
こういう詩を問題集に使って欲しくないという想いと、でもこうやって目に触れるからいいかなという想いをしたことを思い出しました。

鍬塚さんコメントありがとうございます。
確かに、試験問題に出るなんて。でも、子が塾や学校でこなすプリントをたまにのぞくと、とても現代的な素材を扱った文章がピカッと光って出ている。国語はいいなあ。すべてのものがとけこんでいる。

問題その一、この詩形式を漢字五字で述べよ。・・・わからなかった。とほほ。自由詩じゃないの。俳句や短歌以外は全部自由詩と思ってた。

正解は多分口語自由詩でしょう。
ほかに文語定型詩・口語定型詩・口語散文詩
ほとんどでないけれど文語自由詩・文語散文詩なんてぇのも組み合わせとしてはありかな?。

ああそうか。
あたしゃ現代自由詩かとおもった。わはは。その対義語はむかしの14。
ところで、じゆうしでれんそう。
与謝野晶子のうたに、るびのふられた二十四の歌があって、それ、にじふし。にじふしのおとうとがどうしたこうした。虹伏しの。いいあじでてる。その効果もちゃんと彼女は計算してる。すごかとです。

虹の足 テスト問題

4位か5位

ここもよく閲覧されています
教材なんでしょうね

わたしはこれ読むたび、
喧嘩別れしたままの夫に詫びたくなる。

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