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2006年11月13日 (月)

半歌仙『冬めけり』

土曜日、11月11日に催された国民文化祭岩国連句大会での作品です。まだ捌の田部井窓月先生(群馬県館林)の治定があると思いますが、これはその場で出た原型です。沢都さんと当日参加いたしました。(沢さんは前田圭衛子師捌の座です。)

    半歌仙『冬めけり』 

          捌 田部井 窓月

瀬戸内の白き航跡冬めけり      田部井 窓月
  寒靄(かんあい)の中黒き島々   山本 要子
ポケットの底をはたけば鳥舞ひて   姫野 恭子
  幾度も続く拍手喝采         もり ともこ
階に月の出を待つ母ひとり       森  明子
  柚子の香りのみちる擂鉢       恭

パソコンの下に蟋蟀住みつきし     要
  こっち見てゐる何か言ってる     恭
ことばなく「愛の媚薬」で告白す      明
  大安売りの大型店舗         要
耳順過ぎ書画骨董に興味持ち     窓月
  銭壺山の小判草鳴る         恭
煙出す根太天井に夏の月        ともこ
  いつまで続くいぢめ問題       要
心理士のカウンセリングを引き受けて  恭
  ほろ酔ひ加減猫と帰らう        明
花浴びてかごめかごめと遊ぶ子ら    要
  はだれの雪の残るふるさと      恭  

連衆のうち、山本要子さん、森明子さん、もりともこさんの三人は、猫蓑会所属でした。
オモテで一巡したあとお弁当をたべ、その後は一句ごとに捌以外の全員で句を出す方式でした。結果、多く出したものが多く採用され、後ろめたい思いがのこりました。しかし一巻を冷静な目で見渡しますと、もりともこさんのそびきもの句「根太の煙」が、人事句ひしめく中で印象に強く刻まれる作品となってます。

耳順(じじゅん):六十過ぎをそう呼ぶ。六十にして耳したがう。論語。
銭壺山(ぜにつぼやま):岩国の由宇にある山。海を見下すここのふれあいパーク内で大会があり、たまたま当たった席の名が「小判草」でした。
銭壺山:http://www6.ocn.ne.jp/~matiiki/kankou/zenitubo.html
小判草: http://www.hana300.com/kobans.html
根太天井:http://www.city.yamato.kanagawa.jp/SIRYOKAN/webbook/yamato11/dai5shou3setu.html   

公的な援助がなく超低予算での大会だったそうで、スタッフは手弁当で毎日遅くまで大変なご苦労をなさったとお聞きしました。でも盛会のうちに終了し、全国から集った二百数十名の参加者は満足して帰宅されました。紅葉と美しい瀬戸の島々が見える会場で、はじめて出あう人たちと連句を巻けましたことは、感動的なことでした。お世話になったスタッフの方々、ありがとうございました。お弁当も、伽具耶さんのシフォンケーキも、とってもおいしかったです。わすれません。

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