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2006年10月13日 (金)

歌仙「菊」 35

歌仙「菊」(仮題)   

  起首平成18年8月29日(火)  満尾〃年10月13日(金)

初折オモテ
発句 生きたまま脳に届いて殖えて菊    冬樹 蛉(秋・自)
脇   赤とんばうを放ちやる空        姫野 恭子(秋・自)
第三 三日月に「子とろ子とろ」の響くらん  鍬塚 聰子(秋月・場)
四    シナモン味のパンをください     倉本 朝世(雑・半)
五  スカートがはらり自転車から下りて   杉浦 清志(雑・他)
六    早き朝には冴ゆる橋げた       沢 都(冬・場)

ウラ  
一  背振山ちぎれちぎれに雪降り初む   澄 たから(冬・場)
二    よく似た痣を見せ合つてをり      朝世(恋前・半)
三  短髪のうなじはほそき指睦び    bud(恋・半)
四    発泡酒までおまけで釣るか    蛉(夏・恋離れ・自)
五  「親王誕生」こんなところに祝ひ旗 恭子(時事・他)
六    一挺二挺五つ玉十露盤     聰子(雑・場)
七  満月のうしろへ急ぐ馬の群れ    朝世(秋・月・場)
八    刈田狼藉許すまじいぞ      清志(秋・半)
九  啄みてひと声啼きしかちがらす   都(秋・場)
十    言へないことば少年にあり   たから(雑、恋前・他)
十一 黄昏におさげひつぱる花篝     bud (花・春・恋・半)        
十二   ひらきひもとく春潮の渦     恭子(春、恋・場的半)

ナオ
一  亀鳴くや張りて重たき右の乳  山本伽具耶(春、恋離れ、自)
二    どろどろどろつとぐちやぐちやぐちやと   蛉(雑、場)
三  ああ僕の弔電四時に着くはずの     聰子(雑、無常、自)
四    吹雪の中をサラ金に行く           清志(冬、自)
五  餅を切る手に包丁の食ひ込みて      たから(新年、自)
六    きさらぎになり書く初日記          bud(新年、自)
七  紫の魚棲む昇仙峡の瀞         恭子(雑・場)
八    水の匂ひの消えぬ古寺       都  (雑・場・釈教)
九  学歴とか家柄とか太腿とか       蛉  (恋・半)
十    信夫(しのぶ)もぢ摺ねぢれをとけば 聰子(恋・夏・半)
十一 朝の月あなたが置いた月見草     bud (夏月、恋・他)
十二   ベランダへ出るドア半開き      清志(場) 

ナウ
一 黒人霊歌(ソウル)流れ祈りは海の底に積む (神祇・音楽)
二    やはらか戦車退却します        蛉(雑・場)
三 酔客はただの茶漬けをご所望に      聰子(雑・他)
四    ぶつきらぼうに目刺のる卓       bud(春・場)
五 初めてのやうにいくたび花待つや     たから(春・自)
六    卒業生を送る階            清志(春・半)
           

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