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2006年9月12日 (火)

歌仙「菊」 11

歌仙「菊」(仮題)

初折オモテ
発句 生きたまま脳に届いて殖えて菊    冬樹 蛉
脇   赤とんばうを放ちやる空        姫野 恭子
第三 三日月に「子とろ子とろ」の響くらん  鍬塚 聰子
四    シナモン味のパンをください     倉本 朝世
五  スカートがはらり自転車から下りて 
  杉浦 清志
六    早き朝には冴ゆる橋げた       沢  都

ウラ  
一  背振山ちぎれちぎれに雪降り初む    澄 たから
二    よく似た痣を見せ合つてをり      朝世
三  短髪のうなじかぼそき指睦び    bud
四    発泡酒までおまけで釣るか    蛉(夏)
五  「親王誕生」こんなところに祝ひ旗 恭子
六    白露の朝の十露盤の玉      聰子(秋)
七  満月のうしろへ急ぐ馬の群れ    朝世(秋・月)
八  1 刈田狼藉許すまじいぞ      清志(秋)
    2 秋の狩場に集う若武者
    3  紅葉を翳す老将の皺
 

おお。杉浦先生だ。やはり。格調と教養がちがうもの。

もとのままにつけていただいてました。
そうじゃないと来るべき花の座があやういからです。十一句目には花(春)が控えている。こんなところで普通は秋なんて出さないのが普通のさばきなんですよね。なのに説教もされず、ありがたいことです。・・さすがです。ちょっと感動。笑

選句

1.刈田狼藉許すまじいぞ 
    スサノウの面影句。生き剥ぎ逆剥ぎの狼藉をおもわせる。でも、刈田を狼藉するって、
どういうことかな。ミステリーサークル。あれは刈田じゃできないですよね。  
http://www.kenkenfukuyo.org/reki/kogojyui/

2.秋の狩場に集ふ若武者
3.紅葉を翳す老将の皺
  老態。このカザスということばですが、恋の語感がありますよね。花翳しとか連想。これは花が近いことですし、遠慮いたしましょう。 

※前からずっと気になっていたので、一応「かざす」という古語を古語辞典で調べました。

挿頭=かざし=翳   
初めは草木の枝葉や花を髪にさすことで、草木の生命力を人の命に取り込むという呪術的な意味をもっていた。のちに、装飾のための髪飾りとなり、金属製の造花や玉も用いられるようになった。こんにちの「かんざし」のもとになるものである。類義語に髻華(うず)がある。 

翳す
顔や頭の上に手などをさしかけて光や雨をさえぎる。                                        

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コメント

ここまで書いて、書き足そうとしたら、機械に拒否されました。リッチテキストモードが複雑すぎて不能と出ました。これ、ココログフリー(無料のブログサービス)なんです。だからかな。それとも人様のをコピーで貼り付けたのがよくなかったのかな。わかりませんが、消えないことを祈りつつ、選句は1か2で、次の都さんに任せます。1がおもしろいかも。

 ご採句下さりありがとうございます。

 「刈田狼藉」は広辞苑で「田畑の稲を不法に刈り盗むこと。中・近世、戦乱の際に行われ、しばしば禁制が出た。かりたばたらき。」と説明されています。

 よって「刈田」は稲を刈る事で、刈り終わった田ではありません。丹誠こめて育てて来た者から見ればたまったもんじゃありません。そんなの許さんぞ、というのが句の意味です。

3.紅葉を翳す老将の皺

ですが、若武者ではなく老将が鮮やかな紅葉を翳す(髪に挿す意味)ところに俳諧があるかな、と思ったのでもありますが、馬を現代に読み替えれば車でもある。それで紅葉マークを付けた熟年ドライバーを思い浮かべたのでもありました。

 連句に限らず文学作品とは読者がどう読むかが勝負なので、作者がしゃしゃり出て解説する必要はないのですが、こんな読み方もありまっせ、ということで敢えて書いてみました。

そうなんですか。教えてくださり、ありがとうございます。
調べもせず、季語の意味での「刈田=刈られて切株だらけになった田」と思い込み、句をよんでいました。
もみじマーク。そこまでは気がまわりませんでした。かざす、とか、かざしの語は連句を読んでいると割によく目にします。別所真紀子先生の句でみかけたのが最初だった個人的には。もともと呪術的なものが下にあることばと知り、なるほどです。
広辞苑、持たなきゃいけないのかな。使いたくないことばその二くらいに「広辞苑によると」が来るのでした。笑(でも、たしかに辞林21には載っていません。そもそも刈田さえのってないし。なんてこったい)

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