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2006年9月17日 (日)

歌仙「菊」 16

台風がちかづいていますね。風が大きくなってきましたが、みなさまのところはどうでしょうか。

歌仙「菊」(仮題)

初折オモテ
発句 生きたまま脳に届いて殖えて菊    冬樹 (秋)
脇   赤とんばうを放ちやる空        姫野 (秋)
第三 三日月に「子とろ子とろ」の響くらん  鍬塚 (秋・月)

四    シナモン味のパンをください     倉本 (雑)
五  スカートがはらり自転車から下りて 
  杉浦 (雑)
六    早き朝には冴ゆる橋げた       沢 (冬)

ウラ  
一  背振山ちぎれちぎれに雪降り初む    澄 (冬)
二    よく似た痣を見せ合つてをり      朝世(恋前)
三  短髪のうなじは白き指睦び    bud(恋)
四    発泡酒までおまけで釣るか    蛉(夏・恋離れ)
五  「親王誕生」こんなところに祝ひ旗 恭子(時事)
六    一挺二挺五つ玉十露盤     聰子(雑)
七  満月のうしろへ急ぐ馬の群れ    朝世(秋・月)
八    刈田狼藉許すまじいぞ      清志(秋)
九  啄みてひと声啼きしかちがらす   都(秋)
    言へない一句少年にあり     たから(雑、恋前)
十一 黄昏におさげひつぱる花篝        bud (花・春・恋
)        
十二   ひらきひもとく春潮の渦       恭子(春、恋)

名残おもて

一  亀鳴くや張りて重たき右の乳     山本伽具耶kaguya(春、恋)
二                          蛉(雑)
三                         聰子(雑)
四                         清志()

ウラ十二句目(春、恋)

1  ひらきひもとく春潮の渦
2 春の蔵にはハメルーンの笛(追悼・阿部謹也)
3 藻(も)伏し丘伏し獅子狂ふ春(追悼・山中智恵子)

ばどさんの花模様の恋を、花篝(はなかがり)というちゃんとした花の季語に代えました。花模様はこれまで使ったことがなくて、季語ではないんじゃないかとおもいました。ちょうど月の句に書割の月といって、絵に描いた月があるように、こんな偽物の花でもいいのかなと思いましたが、花篝はきれいなことばだし、これにかえました。ばどさん、ご承知くださいませ。

歌人山中智恵子氏が亡くなられたそうです。れぎおんを読んでおりましたら、伊勢の歌人・喜多さかえさんの書かれた連歌のとめがきでそれを知りました。

  ゆめごころいかなるものぞ夕ぐれは
          藻伏し丘伏し獅子狂ひゆく  山中智恵子
              「虚空日月」ー夢みるものきたる より

私はこの人の歌を、連句で何度かご一緒させていただいた、森山光章さんから教えてもらって知りました。森山光章さんは小説家箒木蓬生の弟君で(というのはずっと後で知った)、語彙の巨人です。寡黙で、しずかで、穏やかな風貌からはうかがい知れぬ謎を秘めた、文学者というよりは有徳の僧侶のように思える人です。お元気でしょうか。また連句をしましょう。知らないことばを、またおしえてください。(パソコンやら、されなさげ)。

阿部謹也氏の死は、あさよさんのノーマーク住民のサイトで知りました。「自分の中に歴史を読む」と「ハーメルンの笛吹き男」が、とても面白かったです。

ご冥福をお祈りいたします。

ということで、選句ですが、次の名残の折の立て句も春で恋やりますから、渦潮の句でいきたいとおもいます。うずしおは春の季語。

つぎから、名残の折に入りますが、立て句は順番だと発句のれいさんです。が、たまたまおととい電話で、もと亜の会の同志だった山口の山本伽具耶さんにちょうどここにぴったりの句をもらったので、それを使います。これは俳句なんです。切字もあるし、ほんとに切れているんだけど、その間がいいので使おうとおもいます。切字論を入力しながら、だんだんと変わってきたからです。思い込みから少し自由になってきました。

次は蛉さん。すみません。長句をお願いしますからと予告してましたのに、勝手に変えて、ごめんなさい。えーと、山本伽具耶さんは家具屋さんじゃなく、パンとかケーキを注文をうけて焼くぜいたくな職人さんで、かぐやひめみたいにかわいいよ。ただし子持ちの四十台の主婦です。笑

七七の句で、春でもいいし、季語なしの雑でもいいです。チョコビの句でもいいですから、七七のリズムでお願いいたします。前回だしてくださったHAL(2001年宇宙の旅の人工頭脳の名前)の句も、短くして出してくださいませんか。冬樹蛉さんはSFの批評家だそうです。なんだか「へえー」ですよね。今度こそ出していただくまでちゃんと待ちます。

※かぐやさんの句、季語は「亀鳴く」で春です。じっさいは亀はなかない。きこさまのご出産に際して詠める句だそうです。赤ちゃんがおちちがほしくて泣くころ、母体はそれに呼応するかのように、おちちがはっていたみます。あれはほんとにふしぎです。

ヨガの先生が骨盤がひらくと阿頼耶識がひらくっておっしゃったのですが、それ、女は出産で骨盤をひらき、すでにひらいているよね。・・とおもいました。

あさよさんが、いそがしいみたいで、抜けられました。でも、運よく折りよく伽具耶さんの句が天から降ってきて、助かりました。かぐやさん、ありがとう。

※阿部謹也:http://structure.cande.iwate-u.ac.jp/german/abe.htm
       :http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%98%BF%E9%83%A8%E8%AC%B9%E4%B9%9F 
   山中智恵子:http://www2.biglobe.ne.jp/~naxos/essais/chiekoch.htm
                   :http://www.izu.co.jp/~jintoku/yamanaka.htm

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