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2006年9月29日 (金)

歌仙「菊」 26

名残おもて(ナオ)

七  むらさきの魚棲む昇仙峡の瀞         恭子(雑・場)
八    水の匂ひの消えぬ古寺       都  (雑・場・釈教)
九   学歴とか家柄とか太腿とか      蛉  (恋前)

  イ 君を殺めん檜扇あやめ        聰子(恋)
  ロ 文字摺草のねじれをとけば
  ハ ブラジル原産含羞草なり

鍬塚さん。すごい恋句ですね。想像するだに大勢の前で挨拶とか、社会的な肩のこるシゴトではありますねえ。それをやっつけたあとでこれを出していただけたことが、やけにうれしいです。いやあ、蛉さんの鋭くて新鮮な感覚の恋前があったればこそかな。都さんの前句に細い糸でついていて、なおかつ恋に転じるには、これが一番だと私も感じます。ほんとに固い文章しかなくて、エッセイ集の題をざっとみて、「ラブレター」ってのがあったから、やれよかったと開けば、これがもう、ぜんんぜん色気がないことおびただしい。笑。どうしようっておもったまじで。でも、よかった、機関銃のようなことばのなかにそれがさりげにあったのを、すかさず発見したときは、まるで、まるで何十枚も重ねたフトンの下の豆に気づいたみたいなきぶんだった。やれやれよかった-

きのうあさ、お寺にいかなくちゃならず・・八女で一番古いお寺なんですよね。490年つづくお寺です。みんなで精進料理作って、おぼうさまのお話を聞いて、そして、おいしくいただいて帰りましたが、そのあいだもずっと菊歌仙のことばかり考えていた。やっぱ太腿だろなって。そいじゃなきゃ[発情しました]かのどっちかだろうと。手塚治虫の戒名にも心が動いたけど、弔電があり、寺がありで、同じ面に三つも釈教はいらないからですね。

ということで、しあわせなきぶんで選句いたします。下線部は季語です。
イは君をあやめんと、とアヤメも入っている。ひおうぎあやめ、ってどこかで最近みた。鍬塚さんのブログだったか、おととい来た樹(たちき)でだったかな。うん。扇をパチンと閉じるっての。鐘下さん演出の舞台に立たれたときのおはなしでしたね。肉体を通した表現のすごさってこと。そうだった、そしてその声にならない沈黙の肉声が、役者さんの連衆のカラダにいきわたり、みごとな連帯感が生まれる・・という得がたい体験をなさったんでございましたね。鍬塚さん。石牟礼道子さんとのお写真もきれいでした。あそうそう。おもいだしました。以前わたしのまいた恋歌仙で、「美貌の石はすでに発情」というのけぞるような短句を出してくださいましたね。あれは忘れませんとも。それと、しみじみした「凍てし夜は足の萎えしをむぞうがる」というのも名句でした。

もじずりそうは春じゃなかったっけ。しのぶもじずりと花の関係がどうのとかあったね。ちょっとしらべまさ。ひるすぎまで。

参考: 演出家・鐘下辰男http://www5d.biglobe.ne.jp/~cottone/KanesitaDou.htm

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