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2006年9月20日 (水)

歌仙「菊」 19

名オ
一  亀鳴くや張りて重たき右の乳    山本伽具耶kaguya(春、恋離れ)
二   どろどろどろっとぐちゃぐちゃぐちゃと 蛉(雑)
三  ああ僕の弔電四時に着くはずの   聰子(雑)
四   玄関凍り付いて開かない     清志(雑か冬)
    吹雪の中をサラ金に行く
    ホトケは河豚に当たったらしい

 名オ一が恋かどうかのお尋ねですが、私には恋ではないように見えます。恋心というのが感じられませんから。別に国文学の世界に恋かどうかを判定する物差しがあるわけではありませんよ。私がそう感じるだけです。

 ついでに無常とも思いません。思いめぐらせば死に繋がる事がないわけではないでしょうが、これが無常なら生き物が出て来たらみんな無常になってしまうと思います。

 経験がないのでわかりませんが、授乳の時って左右の乳が時により右が重たかったり左が重たかったりするもんなんですか?(杉浦)

無常の句は、先生のこのお答えを読みますと、死にまつわる句という意味みたいですね。教えていただきありがとうございました。読み次第ということでした。
それと、右と左は、一つしか授乳できないときもあるから残ったほうが痛むという意味です。残ったら捨てなきゃいけない。だから石橋秀野句にも「乳しぼり捨てヽ吹雪となりゐたり」(昭和17年2月)がある。赤ちゃんが小さいときの母親の苦労を男親はあまり知らない。ー杉浦先生から聞かれるとは。私の夫も、今もたまにうらめしく思い出しますが、三人目の子を遅くにもったとき、とてもきつかったのに、自分は毎日やまかさ行って、洗濯物を山のように出して、私はなきたかった。祭りの初日に生まれた子だったから。男と女はぜんぜんちがうというのは、そこです。(夫がいうには、信仰がまず大事ですって。こんなとこで夫婦喧嘩してもなあ。笑)

ということで、選句します。どれも南国のものにはめずらしくておもしろい。一と二とどっちにしようか。吹雪の中をサラ金に行く。玄関凍りついて開かない。全体の中に置いて考えよう。

歌仙「菊」(仮題)

初折オモテ
発句 生きたまま脳に届いて殖えて菊    冬樹 (秋)
脇   赤とんばうを放ちやる空        姫野 (秋)
第三 三日月に「子とろ子とろ」の響くらん  鍬塚 (秋・月)
四    シナモン味のパンをください     倉本 (雑)
五  スカートがはらり自転車から下りて   杉浦 (雑)
六    早き朝には冴ゆる橋げた       沢 (冬)

ウラ  
一  背振山ちぎれちぎれに雪降り初む    澄 (冬)
二    よく似た痣を見せ合つてをり      朝世(恋前)
三  短髪のうなじは白き指睦び    bud(恋)
四    発泡酒までおまけで釣るか    蛉(夏・恋離れ)
五  「親王誕生」こんなところに祝ひ旗 恭子(時事)
六    一挺二挺五つ玉十露盤     聰子(雑)
七  満月のうしろへ急ぐ馬の群れ    朝世(秋・月)
八    刈田狼藉許すまじいぞ      清志(秋)
九  啄みてひと声啼きしかちがらす   都(秋)
十    言へない一句少年にあり     たから(雑、恋前)
十一 黄昏におさげひつぱる花篝        bud (花・春・恋)        
十二   ひらきひもとく春潮の渦       恭子(春、恋)

名残おもて

一  亀鳴くや張りて重たき右の乳    山本伽具耶kaguya(春)
二    どろどろどろっとぐちゃぐちゃぐちゃと      蛉(雑)
三  ああ僕の弔電四時に着くはずの          聰子(雑)
四    玄関凍りついて開かない             清志
      吹雪の中をサラ金に行く
                    

 さばきは、こんなとき、何をまようかな。冬の代表的季語である雪は、一巻に一つだ!っと決めているさばきもいるかもしれない。でもそういうことは二次的なことです。 朝世さんはいそがしいっていったけど、も一度たのんでみます。       

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