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2006年2月 8日 (水)

俳友とログ友と

 烈風の戸に柊のさしてあり   石橋秀野昭和十四年

きのうはとても風が激しく折々に雪も舞う惨憺たる天気だった。中国大陸からはたくさん黄砂が飛来したであろう。冬と春が交差する「ゆきあいの季節」にはいつもこうだ。毎日、家に閉じこもって読書三昧の日を送っている。家業のいちご栽培を手伝っていたころは本を読むのは楽しいことだったが、義務と決めて読む本はきついものだ。しかしどうしても読まねばならぬものがあり、だからこそこれは「仕事」なのである。金銭には全然結びつかぬものながら。

二年前に解散した連句会「亜の会」仲間の周南市在、山本伽具耶氏から昨日ひょっこりファックスが届く。うわあかぐやさん、ひさしぶり!みれば新聞の詩歌コラムに上記の秀野句が採られていたので、私を思い出してくれたそう。(筆者は長谷川櫂)亜の会はれぎおんの前田先生が組まれたユニットで、七年ちかく来る日も来る日も連句ばかり巻いていた。連句はふしぎな文学で、たとうれば「意識の共同風呂」である。時空間の枠が外されたなかで幽体離脱した意識があつまり、歌仙のみこしを担ぐ。連衆は同じ釜の飯を食った感じで他人とは思えない。貞永まこと氏の遺句集がまだ出ない(奥様が産婦人科医で暇がないのと奥様も俳人だから出すのならいいものをと思われるのとで中々難しいようです。年賀状にもそのことが書かれていて、わたしもつらくなりました)のは非常に残念ですが、でもいつかきっと世に出る俳人だと信じているし、みんなもとてもすごい仲間だったなあと今しみじみおもう。(だいいち、わかかったよねえ!)

同じ日、やはり連句仲間だった大分の横山康夫氏から俳句同人誌がとどく。古風なかたで、日常的に旧仮名・旧漢字を使って書かれます、俳句だけじゃなく文章も。いまなお忘れられない彼らの短句があります。流れの中で出た句ですが、シングルカットに充分耐えます。山頭火の句のように。

 山葵田を出る水のまぶしさ  横山康夫

 神楽笛吹く戦場に月  山本伽具耶(自分の前句は忘れたのに)

連句をやめたから、こころがひもじいのだなとやっと気づいた。ブログを開こうと思ったのも、こころの友がほしいからだ(欲を言えば俳友がほしい)。幸いなことにあっさむさんや倉本朝世さんや矢島玖美子さんのブログへの書き込みを通じて、ともだちが出来つつあります。このあいだなんて斧田千晴本について自分が書いたことに落ち込み、夜道で避けがたくひいてしまった犬の死体(でしょうかたぬきでしょうかいたちかも)に落ち込み、どうにもこうにも暗い気持ちでいたら、あさよさんとこのばどさんという句のうまい極道渡世人から救われました。あれはありがたかったな。

かぐやさん。横山先生。どこかでこのブログみてくれてたらいいんですが。またきっといつか、連句ばしまっしょい。ではでは。

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コメント

姫野さん、「極道渡世人」のbudです(笑)心を込めて感想を私の日記で触れていますので読んで下さいませ(^^;

よみました。文芸をしてるとそんだけで分かり合えるものがありますね。それは身分や地位や職業じゃなく、作品本位ということです。ことばの世界でどうたつか。前田先生がよくおっしゃることです、「いい句書きなはれ。それ以外のことはどーでもよろし。」ばどさんはとてもいい言葉のセンスを持っておられる。あっさむさんもそうです。はいお察しのとおり、この二人(と朝世さん矢島さんも)を俳句にひきずりこみたい下心があります。俳句は宗教です。

恭子さん ここでお目にかかれて嬉しいです。そうかもう2年になるのか。もう10年位前のような気がします。去年まことさんが夢に出たのですが、亡くなっているのにどうして?という思いで呆然としていて目が覚めました。わたしもなかなか句集完成に辿り着きません。生来怠け者で、選句も結さんにお願いするのはしたのですが、好きなのが50句くらいしかなくて・・・あらまあ、愚痴書いてごめんなさい。また覗かせてくださいね。

鍬塚さん!ありがとうございます。句集を出してこその俳人で、その熱意を俳人というのだと最近分かりました。時々天まことくんの句集を読み返します。末尾に鍬塚さんや貞永さんが寄せて下さった文章が暖かく、まことくんはすごい俳人だとおもう。貞永さんが夢に出てくると仰ったのは前田先生、鍬塚さん。生来の薄情者は夢もみず申し訳なく、せめて早く遺句集が出るよう祈るだけです。鍬塚さん私今日戸畑のお母さんとこ行くから、ちょっと寄ります。

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