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2006年2月18日 (土)

九州少年、九州少女

朝刊にミュージシャン甲斐よしひろの自伝エッセイ「九州少年」が始まった。挿絵は「トーマの心臓」「イグアナの娘」の萩尾望都である。ランニングシャツとジャージ姿の少年が左手にスニーカーをしっかと持って膝を抱えて前方を見つめている。同時代に青春を生きてきたから感慨深い。毎朝きちんと読んでいる。とてもまっすぐできもちいい文章を書く人だ。いつだったか坂本龍一が「banana fish」に寄せている文章を読んだときはガックリきたけど、坂本さんは曲を書く人だから違って当然といえば当然か。向き不向きってあるよね。

先日「ドメスティック」という題で文章を書いたら、読者のかたが励ましのメールを下さってました。そういえば俳句誌に書いている「張形としての俳句」も「妻と二人でハラハラしながら読んでいます」というお便りを読者のかたに頂いた。どちらもとても嬉しかった。(「妻と二人で」というところに九州男児らしい古風な照れが見えて当方もどぎまぎしました。)ありがとうございました。どんなことも、けっきょく自分の中にある「九州少女」を大事にして書いていくしかないと思いました。

追伸:先日「俳友とログ友と」のなかで引用した山本伽具耶(やまもとかぐや)の短句(たんく。七七句)にぴったり合致するようなことを、今朝の「九州少年」は書いておられます。

  父上よ兄上よ雪が積みました    恭子
    神楽笛吹く戦場に月       伽具耶

       連句誌「れぎおん」所収歌仙より

南国の丸い月を見ながら、兵士はふるさとのまつりを想い携行してきた笛を取り出して吹いてみる。ありえないことには違いないけど、句の心情はつたわる。甲斐よしひろの文にはビルマに応召された父上が、当地の木の実でていねいに書いたものらしい楽譜を遺品として残していた・・とありました。どんな劣悪な状況にあっても人は楽しみたいと想うものなのだ・・それが表現するということなのだと。これをよんで、胸が熱くなりました。

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コメント

甲斐よしひろ! なんて懐かしい名前。二枚目だったかのアルバム、「英雄と悪漢」を擦り切れるまで聞いていたのが、つい昨日のことのよう。まだ甲斐バンドだった頃から知っています。こちらのラジオの深夜放送にも生で出演されたことがあったような。そう? エッセイをねえ、でも、こちらでは読めないんだろうな。面白そうな話があったら、教えて下さい。

おお斧田。少し元気になりましたか。
甲斐よしひろの「九州少年」どの話もバリおもしろいじぇ。うらやましかろー。みしてあげたいが、自分でみりー。西日本新聞の朝刊、月曜から土曜の毎朝。たぶん五十回じゃろうとおもうよ。まだ五回くらい。
聞こうと思ってた。西牟田靖の本に「おさざれ石」の写真があるんだけど(ミクロネシア、ペリリュー神社)日本国岐阜県春日村産と書いてある。岐阜といえばオノダでしょうが。何か知っとおや?細石。

ひとつだけ、ここに書いときたい連句人として。あれ何て歌だったけな。しとしとさみだれ、わだかまり、きみさえいてくれたならば。あの歌に印象的なイントロがあるじゃん。あれ、紫のタンゴ、とかいう有名な曲から失敬してきたものだってさ。引用も少しなら盗作にはならんことば逆手にとったて書いてた。賢いのお。四人兄弟の末弟で、すぐ傍に花街があるような地で育ち、父はマンドリン奏者でのち理髪業。音楽があふれていた環境で育ったらしいよ。

岐阜県春日村は確かに私の住む所からそれほど遠くはないけど、さざれ石と言われてもねえ。ミクロネシアにあるんだったら、ヤップ島にいらした村田治男さんの方がご存知では? それから甲斐さんのことだけど。「しとしと五月雨、また一つ、ネオンが夜にとけてゆく~発車のベル、叫び声の中、あの人が見えなくなった」とかいう歌だったね。タイルトは失念! でも、イントロの部分は覚えてます。ちょっと暗い感じだったけどね。

思い出したぞ!「裏切りの街角」っていうのだ。題が今いちなんだ。それで無意識に忘れたがる。それと、叙情的な歌詞と尺取虫調の単調なリズムがなんとなくちぐはぐ感ある。確かに暗いし。で、甲斐さんていくつじゃろうね。書いてなかったな。一番上の兄様と10違うそうで、父上が従軍しておられる。(うちの父は戦争行ってません。)村上龍が私より二歳上ですがこの二年は大きな違いだと「69」を見て思った。私達の時代は全て終わってたから。

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